Armed angel #22 二期終幕後 ニルティエ+リジェネ
抱擁。
全三回。その3。終話。
「…いつぞやとは、逆ですね」
ホロ映像で浮かぶ、ほぼ等身大のティエリアが微笑する。ティエリアがニールの幻影を見たプトレマイオス2での邂逅のことを云っているのだと知れた。リジェネを通してニールが呼びかけたものだと、いまはもう明かしてある。
「…こんなふうに見てたのか?」
ニール自身はそのときの光景を見ることはできなかったのだ。
「そうですね。あなたはやっぱりいつもの私服姿で」
映像のティエリアはCBの制服姿であることがほとんどだったが、ごく稀にむかし馴染んだ薄桃色のカーディガンを着ていた。ニールがそれをとくにと希んだときにかぎられていたけれど、いま彼はそれを纏っている。
「驚いて振り返った先にもあなたが立っていて。とても…うれしかった。たとえ幻とわかっていても」
「そっか…」
いまニールが振り返っても、ティエリアはそこにいない。幻影でこそないがこれもまたヴェーダの見せる虚像にすぎない。わかっている。わかっていながら、ニールはその誘惑に勝てなかった。振り返ればそこに彼(か)のひとが立っている気がした。
「…ティエ…リア?」
けれど振り返り見たニールの視界から、ティエリアの姿は消えない。
「……え?」
ニールは反射的にいま見ていた透過壁のホロ映像を振り返り、もういちど振り向きなおした。ティエリアは端然として開け放たれた展望室の扉口を背景に佇んでいる。
茫然としたニールの鼻先に、ティエリアの細い指先が突きつけられる。それは拳銃を象って、ニールの癖を真似て弾かれた。
一瞬の沈黙が降りた。
「…似合わねぇよ。おまえさんには」
ニールは苦笑してみせる。だが長くは続かなかった。目のまえのティエリアがちいさく肩を竦める。
無意識にその華奢な肩に腕が伸びた。そっと触れたそれは、たしかなぬくもりを宿して、消えなかった。
「ティエリア…」
つぶやいた名は確たる音に乗らずに掠れた。ふたつの紅玉がまっすぐに碧緑の双眸を捉え、かたちのよい口唇がゆっくりと開かれる。
「ゆるされるだろうか。ひととき…ともに過ごしたいと、もういちどあなたと地上に降りたいと希むことは…」
かさねてティエリアの名を呼ぼうとして、だがやはり声にならない。
「あなたと過ごしたい、あなたに…触れたいと希むことは」
名を呼ぶ代わりに、触れていた肩をつかんだ。ティエリアの手指がたおやかな線を描いて、ニールの右目に触れてくる。
「…よかった。ほんとうに見えてるんですね」
深紅の双眸がやわらかに撓む。けれど触れた指先が漣のように震えているのに気づいて、ニールはその手を自らの掌に捉えて包みこんだ。そのまま手の甲をおのが頬に押しつけるようにして、ニールもまたその生ある存在を確かめる。
「ロック…オン」
震えるやわらかな声が、それでもたしかな肉声でおのれを呼ぶ。声にならないまま、ニールはその身を抱きしめた。
「ロックオン…、」
胸のなかに収まったティエリアは、痛いほどのつよさでニールの頸にしがみついてきた。
「…ロックオン。ロックオン…ロックオン」
擦り寄せられたなめらかな頬から、ニールの頸筋に熱いものが伝わっては落ちる。ニールはただただ、紫黒の髪を撫で続けた。
堰を切って溢れたように繰り返しロックオンの名を呼ぶだけだったティエリアが、ようやく落ち着きを取り戻しはじめたところで、ニールは抱きしめていた腕をゆるめて、その口唇に口唇を寄せた。幾度かちいさく啄んで、たがいにどちらからともなく深く重ね合わせた。口蓋を舐め舌を絡める濃厚なそれと、白磁のおもてに余すことなく落とすキスを厭きることなく繰り返して、ニールはようやくティエリアがこの腕のなかにあることを実感した。
「…ティエリア」
ティエリアはおのれを抱くニールの腕を取ってその手に頬を寄せる。
「あなたの手だ…」
「ティエ…」
「いまも…あたたかい」
まだ水の膜をほのかに張った紅玉が照れたように笑んで、ニールのおもてを引き寄せると、赤味を帯びた濡れた口唇が右の瞼にそっと触れてくる。
「あのとき…」
やや爪先立ってキスを贈ってきたティエリアは、そのままじっとニールの右目を見つめた。
「あのときあなたが身を挺して庇ってくれた、ぼくのからだにはスペアがあった。替えの利くものと引き替えにあなたからかけがえのないものをぼくは奪った」
「…ばーか」
ニールはあきれたように呟いてから、愛しさを込めてその秀麗なひたいを小突く。
「あのときおまえとヴェーダのリンクは切れてたんだろ。なら、あのからだが殺られていたら、おまえさんは死んでたんだ。だったら俺が飛び出しちまった意味は充分すぎるほどあったさ」
「…ロックオン」
すっかり当時にもどってしまった呼び名を紡ぐ口唇に、ニールはまたキスを落として訂正を促す。
「その名はもう俺のもんじゃねぇよ」
「…ぼくのロックオンはあなただけだ」
「うん。ありがとな。でもおまえさんはライルのこともそう認めてくれたんだろ」
「ああ。…いまはあなたの弟がソレスタルビーイングのロックオン・ストラトスだ」
「いまごろ刹那たちと、地上を飛び回ってるだろうよ」
「………ニール」
生真面目などこか思いつめたようにも見えるおもてで、ティエリアはあらためてその名を呼んだ。
「ぼくは早晩、ヴェーダにもどらなければならないだろう。身勝手な希みだと承知している。あなたにつらい思い出を残すだけになるかも知れない」
記憶ではなく、思い出。そう云えるくらいにティエリアは人間性を増した。イノベイドであるティエリア自身の記憶が思い出に変わることはなくとも。人間にとっての思い出というものの存在を、正しく理解していた。
「そいつは無用の心配だ」
ニールは笑って、その紫黒の髪を掻き回すように撫でた。
「だがぼくが意識体となってヴェーダのなかで睡りについたら、あなたはまたひとりになってしまう」
「うん。だからさ。そのときは俺もいっしょに眠っちまおうかな、って」
清んだ紅玉がつかみかねているらしい意味を問い掛けてくる。
「…いっしょに?」
「このからだはおまえさんとおなじだから、培養ポッドで冬眠みたくできるんじゃねぇのか」
「…それは、むろん不可能ではないが。あなたの脳は人間の生体だ。GN粒子でどこまで維持しきれるかわからない。コールドスリープを採ったとしても、現段階では過誤なき再生が保証されていない」
「それでも俺はもう、ひとりはいやなんだ」
「…ニール」
「だがおまえの枷になるのもごめんだ。おまえに使命があるなら俺はそれを全うさせたい。だったら、ほかに選択肢はねぇだろ。俺がおまえに従う。おまえとともに睡りに就く。おまえが目覚めて使命を果たすそのときを…待つ」
「……あなたは、…」
「愚かだ、か?」
ことばのさきを奪ってニールがにやりと笑ってみせると、ティエリアはあきれたようにちいさく笑んで、それから真摯な色をその深紅の双眸に湛えた。
「ほんとうに、それでいいと?」
「ああ」
この生を得たとき、二度ともうティエリアを放さないと決めている。
「…最善を尽くそう。ぼくも二度とあなたを失いたくない」
「ティエ」
「だからあなたも最善を尽くすように。必ず無事でぼくのもとに帰ることを、約してくれ」
「誓う。そのさきおまえが俺と生あるかぎり、じゃないな。死んでも、ともに在ると誓うなら」
ティエリアは目を瞠り、ぽつりと呟いた。
「あなたというひとは…」
「どこまでずるいんだ。…だな。自分でもそう思う。俺はそういう人間だよ。わかってるだろ」
「甘えたで寂しがり屋だ。ニール・ディランディ」
そう返しながら、それでもティエリアは誓約の証しのようにニールのからだをぎゅっと抱きしめてくる。
「ぼくの死はきっと遠い。何百年後かに厭きても自業自得だ」
「俺ももうかんたんには死なねぇから、覚悟しとけよ」
笑みをふくんだ声音で云い交わしながら、その口唇をたがいに啄む。繰り返されるそれは誓約のキスから濃密さを増していく。ティエリアの手が無意識にニールのからだを彷徨い、ニールの掌は確信を持って、抱き竦めたしなやかな肢体を愛撫するうごきに変わった。
「こほん、こほんこほんこほん」
またぞろ始まりかけたラブシーンに、態とらしい咳払いとともに尖った声が割って入った。
「それ以上いちゃつくんなら、僕の目の届かないところに行ってからにしてくれないかな」
透過壁に、これは事実ホロ映像のみで、浮かんだリジェネがニールを憮然とした視線で睨めつける。
「こんなところで脱がせるためにその衣裳を用意しておいてあげたわけじゃないよ」
してみると目に馴染んだティエリアの着衣は、ニールのときと同様、肉体を失う以前のリジェネが準備万端調えていたものらしい。
「そういうところは意外とマメに気が回るよな、あんた」
「…っ。リジェネ」
ティエリアがわれに返ったように、ニールの胸板を押して距離を取る。
ニールはよゆうの笑みを浮かべて離れようとするティエリアを腕のなかに抱き込むと、先刻の仕返しとばかりにちらりとリジェネを見遣って、思いっ切り濃厚にティエリアの口唇を塞いだ。
了 2012.04.08.
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「…いつぞやとは、逆ですね」
ホロ映像で浮かぶ、ほぼ等身大のティエリアが微笑する。ティエリアがニールの幻影を見たプトレマイオス2での邂逅のことを云っているのだと知れた。リジェネを通してニールが呼びかけたものだと、いまはもう明かしてある。
「…こんなふうに見てたのか?」
ニール自身はそのときの光景を見ることはできなかったのだ。
「そうですね。あなたはやっぱりいつもの私服姿で」
映像のティエリアはCBの制服姿であることがほとんどだったが、ごく稀にむかし馴染んだ薄桃色のカーディガンを着ていた。ニールがそれをとくにと希んだときにかぎられていたけれど、いま彼はそれを纏っている。
「驚いて振り返った先にもあなたが立っていて。とても…うれしかった。たとえ幻とわかっていても」
「そっか…」
いまニールが振り返っても、ティエリアはそこにいない。幻影でこそないがこれもまたヴェーダの見せる虚像にすぎない。わかっている。わかっていながら、ニールはその誘惑に勝てなかった。振り返ればそこに彼(か)のひとが立っている気がした。
「…ティエ…リア?」
けれど振り返り見たニールの視界から、ティエリアの姿は消えない。
「……え?」
ニールは反射的にいま見ていた透過壁のホロ映像を振り返り、もういちど振り向きなおした。ティエリアは端然として開け放たれた展望室の扉口を背景に佇んでいる。
茫然としたニールの鼻先に、ティエリアの細い指先が突きつけられる。それは拳銃を象って、ニールの癖を真似て弾かれた。
一瞬の沈黙が降りた。
「…似合わねぇよ。おまえさんには」
ニールは苦笑してみせる。だが長くは続かなかった。目のまえのティエリアがちいさく肩を竦める。
無意識にその華奢な肩に腕が伸びた。そっと触れたそれは、たしかなぬくもりを宿して、消えなかった。
「ティエリア…」
つぶやいた名は確たる音に乗らずに掠れた。ふたつの紅玉がまっすぐに碧緑の双眸を捉え、かたちのよい口唇がゆっくりと開かれる。
「ゆるされるだろうか。ひととき…ともに過ごしたいと、もういちどあなたと地上に降りたいと希むことは…」
かさねてティエリアの名を呼ぼうとして、だがやはり声にならない。
「あなたと過ごしたい、あなたに…触れたいと希むことは」
名を呼ぶ代わりに、触れていた肩をつかんだ。ティエリアの手指がたおやかな線を描いて、ニールの右目に触れてくる。
「…よかった。ほんとうに見えてるんですね」
深紅の双眸がやわらかに撓む。けれど触れた指先が漣のように震えているのに気づいて、ニールはその手を自らの掌に捉えて包みこんだ。そのまま手の甲をおのが頬に押しつけるようにして、ニールもまたその生ある存在を確かめる。
「ロック…オン」
震えるやわらかな声が、それでもたしかな肉声でおのれを呼ぶ。声にならないまま、ニールはその身を抱きしめた。
「ロックオン…、」
胸のなかに収まったティエリアは、痛いほどのつよさでニールの頸にしがみついてきた。
「…ロックオン。ロックオン…ロックオン」
擦り寄せられたなめらかな頬から、ニールの頸筋に熱いものが伝わっては落ちる。ニールはただただ、紫黒の髪を撫で続けた。
堰を切って溢れたように繰り返しロックオンの名を呼ぶだけだったティエリアが、ようやく落ち着きを取り戻しはじめたところで、ニールは抱きしめていた腕をゆるめて、その口唇に口唇を寄せた。幾度かちいさく啄んで、たがいにどちらからともなく深く重ね合わせた。口蓋を舐め舌を絡める濃厚なそれと、白磁のおもてに余すことなく落とすキスを厭きることなく繰り返して、ニールはようやくティエリアがこの腕のなかにあることを実感した。
「…ティエリア」
ティエリアはおのれを抱くニールの腕を取ってその手に頬を寄せる。
「あなたの手だ…」
「ティエ…」
「いまも…あたたかい」
まだ水の膜をほのかに張った紅玉が照れたように笑んで、ニールのおもてを引き寄せると、赤味を帯びた濡れた口唇が右の瞼にそっと触れてくる。
「あのとき…」
やや爪先立ってキスを贈ってきたティエリアは、そのままじっとニールの右目を見つめた。
「あのときあなたが身を挺して庇ってくれた、ぼくのからだにはスペアがあった。替えの利くものと引き替えにあなたからかけがえのないものをぼくは奪った」
「…ばーか」
ニールはあきれたように呟いてから、愛しさを込めてその秀麗なひたいを小突く。
「あのときおまえとヴェーダのリンクは切れてたんだろ。なら、あのからだが殺られていたら、おまえさんは死んでたんだ。だったら俺が飛び出しちまった意味は充分すぎるほどあったさ」
「…ロックオン」
すっかり当時にもどってしまった呼び名を紡ぐ口唇に、ニールはまたキスを落として訂正を促す。
「その名はもう俺のもんじゃねぇよ」
「…ぼくのロックオンはあなただけだ」
「うん。ありがとな。でもおまえさんはライルのこともそう認めてくれたんだろ」
「ああ。…いまはあなたの弟がソレスタルビーイングのロックオン・ストラトスだ」
「いまごろ刹那たちと、地上を飛び回ってるだろうよ」
「………ニール」
生真面目などこか思いつめたようにも見えるおもてで、ティエリアはあらためてその名を呼んだ。
「ぼくは早晩、ヴェーダにもどらなければならないだろう。身勝手な希みだと承知している。あなたにつらい思い出を残すだけになるかも知れない」
記憶ではなく、思い出。そう云えるくらいにティエリアは人間性を増した。イノベイドであるティエリア自身の記憶が思い出に変わることはなくとも。人間にとっての思い出というものの存在を、正しく理解していた。
「そいつは無用の心配だ」
ニールは笑って、その紫黒の髪を掻き回すように撫でた。
「だがぼくが意識体となってヴェーダのなかで睡りについたら、あなたはまたひとりになってしまう」
「うん。だからさ。そのときは俺もいっしょに眠っちまおうかな、って」
清んだ紅玉がつかみかねているらしい意味を問い掛けてくる。
「…いっしょに?」
「このからだはおまえさんとおなじだから、培養ポッドで冬眠みたくできるんじゃねぇのか」
「…それは、むろん不可能ではないが。あなたの脳は人間の生体だ。GN粒子でどこまで維持しきれるかわからない。コールドスリープを採ったとしても、現段階では過誤なき再生が保証されていない」
「それでも俺はもう、ひとりはいやなんだ」
「…ニール」
「だがおまえの枷になるのもごめんだ。おまえに使命があるなら俺はそれを全うさせたい。だったら、ほかに選択肢はねぇだろ。俺がおまえに従う。おまえとともに睡りに就く。おまえが目覚めて使命を果たすそのときを…待つ」
「……あなたは、…」
「愚かだ、か?」
ことばのさきを奪ってニールがにやりと笑ってみせると、ティエリアはあきれたようにちいさく笑んで、それから真摯な色をその深紅の双眸に湛えた。
「ほんとうに、それでいいと?」
「ああ」
この生を得たとき、二度ともうティエリアを放さないと決めている。
「…最善を尽くそう。ぼくも二度とあなたを失いたくない」
「ティエ」
「だからあなたも最善を尽くすように。必ず無事でぼくのもとに帰ることを、約してくれ」
「誓う。そのさきおまえが俺と生あるかぎり、じゃないな。死んでも、ともに在ると誓うなら」
ティエリアは目を瞠り、ぽつりと呟いた。
「あなたというひとは…」
「どこまでずるいんだ。…だな。自分でもそう思う。俺はそういう人間だよ。わかってるだろ」
「甘えたで寂しがり屋だ。ニール・ディランディ」
そう返しながら、それでもティエリアは誓約の証しのようにニールのからだをぎゅっと抱きしめてくる。
「ぼくの死はきっと遠い。何百年後かに厭きても自業自得だ」
「俺ももうかんたんには死なねぇから、覚悟しとけよ」
笑みをふくんだ声音で云い交わしながら、その口唇をたがいに啄む。繰り返されるそれは誓約のキスから濃密さを増していく。ティエリアの手が無意識にニールのからだを彷徨い、ニールの掌は確信を持って、抱き竦めたしなやかな肢体を愛撫するうごきに変わった。
「こほん、こほんこほんこほん」
またぞろ始まりかけたラブシーンに、態とらしい咳払いとともに尖った声が割って入った。
「それ以上いちゃつくんなら、僕の目の届かないところに行ってからにしてくれないかな」
透過壁に、これは事実ホロ映像のみで、浮かんだリジェネがニールを憮然とした視線で睨めつける。
「こんなところで脱がせるためにその衣裳を用意しておいてあげたわけじゃないよ」
してみると目に馴染んだティエリアの着衣は、ニールのときと同様、肉体を失う以前のリジェネが準備万端調えていたものらしい。
「そういうところは意外とマメに気が回るよな、あんた」
「…っ。リジェネ」
ティエリアがわれに返ったように、ニールの胸板を押して距離を取る。
ニールはよゆうの笑みを浮かべて離れようとするティエリアを腕のなかに抱き込むと、先刻の仕返しとばかりにちらりとリジェネを見遣って、思いっ切り濃厚にティエリアの口唇を塞いだ。
了 2012.04.08.
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